先日、知床遊覧船 kazu1が沈没し乗船していた方が多くの方が死亡したことは皆さんご存知かと思います。
未だ行方不明の方も複数いらっしゃいます。
この事故、もとい事件について思う事があり記事にしてみました。
|事故か事件か
船を操縦していた船長さんもたくさんの観光客を乗せて沈没なんか絶対にしたくなかったはずです。
しかし、現実には沖で浸水しそのまま沈没して人が亡くなっています。
メディアでは事故として扱われていますし、誰にも殺意はなかったでしょうから事故としての扱いは当然なんでしょうけど、報道されている知床遊覧船 kazu1を管理・運行していた企業の姿勢を見ると、個人的には事件と言っても良いのでは?と思ってしまいます。
|なぜ事故は起きたのか
報道番組などでも取り上げられていますが、責任は経営者にあると思います。
以前船長をされていた方の証言では波が荒くて船を出せないような時でも出航を命じたり、安全のために船を出さない判断をした元船長を解雇したりと、そのワンマンぶりはご存知の通り。
その他にも、船から連絡を取るための装備が不十分だったり、船体に亀裂が入っていたり、監査をすり抜けるために小細工したりと挙げたらキリがありません…
このようにニュース記事をいくつか読んだだけでもいかに「自分が儲かればそれで良い」という考えの社長であったかが見て取れます。
そして、最近のニュースでも反省の色はなしといったことが書かれていますので、やはりそういう人間なんでしょう。
|貴重な観光資源が台無し
僕は知床という地域に行ったことはありませんが、ネットで軽く調べただけでも自然が豊かで、とても魅力的な観光資源が豊富に存在しているということは分かります。
恐らく、これまでにもたくさんの観光客がその大自然を感じに訪れていたことでしょうし、観光船にも多くの方が乗船していたでしょう。
しかし、今回知床という地域に複数存在している観光船運行を行っているうちの1社が悲惨な事故を起こしました。
そうなると、今後「せっかく知床行くなら観光船に乗ろう!」と考える人が減少するであろうことは容易に想像できます。
人々のイメージとはそういうもんです。
|利己主義なビジネスの成れの果て
タイトルにも書いてますがこれはまさに「利己主義なビジネスの成れの果て」だと思います。
自分さえ儲かればそれで良い…
その考えでビジネスを続けていった結果、社長が大量殺人事件の引き金を引くことになった。表現がやや過激かもしれませんがそんなに間違ってないと僕は思います。
船の整備、船の補修、風が強い日の運航…儲けを最優先事項として経営してきた結果、小さなルール違反やずさんな管理体制が積み重ねっていき悲劇を招いた。
亡くなられた方々や、近隣で観光に携わる事業をされてる方々のことを思うと、とても無念でなりません。
|これからの時代
バブル期の景気が良かった時代は利己主義なほうがより多くの利益を生み出すことができて、儲かった分従業員へもそれなりに還元できたでしょうし、色々と帳尻が合っていたのかもしれません。
ですが、景気が冷え切った現代でもそれがそのまま通用するかと言えば無理があります。
人は良かった時のことをなかなか忘れることができません。
景気の良かった時代に美味しい思いをした経営者さん達のなかには、時代の変化についていけず、やり方を変えずに拘り続けている人もいます。
じゃあ私たちはこれからどういうスタンスで商いをやっていけば良いのでしょうか。
それはやはり、時代の流れに逆らわず柔軟に変化していくこと。これはビジネスだけでなく様々な面において必要なことだと思います。
ビジネスの面だけで考えても、今は無料で使える便利なクラウド型ツールもいろいろあります。ちょっと学習する時間を作れば経費はかからないので絶対使ったほうが良いです。
でも「いや、忙しいから」「今のままで困ってないから」など言い訳して導入を見送ってませんか?ツールの導入で生産性が上がって結果的に忙しくなくなるかもしれませんよ!
まずはハードルの低い変化から始めてみてはいかがでしょうか。
|おわりに
僕は今期からまちづくりに取り組む団体「一般社団法人そようよさそうよ」の理事に就任させていただいたので、これまでより更に過疎が進む地域においての商売の在り方について考えるようになりました。
そんな中、場所や環境は違えど知床という決して都会とは言えない地域で今回のようなことが起こりました。そして、報道される内容を見ているとなんだか腹が立ったので記事にした次第です。
人口が減りゆく地域だからこそ、奪い合い争い合うのではなく共存共栄の精神、三方良しの精神で商いに取り組み、その輪を広げていくことで自浄作用が働いて利己主義な人間は淘汰されていくと考えています。
これからも想いを持って地域に貢献できるよう精進して参ります。
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